ONION商標・弁理士の小野尾です。

いや～、千葉県民の皆様、やりましたね（っていきなり何のことやらですが）。

先日10月10日火曜日のプロ野球パ・リーグの最終戦で、地元千葉県のプロ野球チーム

「千葉ロッテマリーンズ」が2位でのクライマックスシリーズ進出

を決めました。

【ロッテ】最終戦で楽天に引導！逆転２位！小島７回０封、安田１発　投打の愛弟子が大一番で結果（日刊スポーツ）
https://www.nikkansports.com/baseball/news/202310100001660.html

もし、この試合で負けていれば、マリーンズは4位（、イーグルスが3位）となり、クライマックスシリーズには進出できないという大一番だったんですね。しかし、最後の1試合で、順位が上にも下にも行き得るなんてことが、過去にあったんでしょうか。

（これにより、弊所弁理士２名の贔屓チーム＜千葉、横浜＞がともにクライマックスシリーズ進出となりました）

クライマックスシリーズの1stステージは、2位と3位で争われます。近年は、3位から勝ち上がるチームも多いことから、2位でも3位でも変わらない、という意見も目にします。一方、しかし、今年のマリーンズにとっては、この「2位通過」というのは、特別な意味を持っているのです…。

簡単に今季のマリーンズの戦いぶりを振り返ってみると、吉井理人監督の巧みなマネージメントで少ない戦力をフルに使い6月中頃まで首位、7月以降も入ってからも首位のオリックス・バファローズになんとか食らいついていましたが、佐々木朗希投手の離脱を境に徐々に苦しくなっていき、９月には発熱による主力の相次ぐ離脱、連敗で一気に4位まで失速、クライマックスシリーズも厳しくなっていきました。

そんなタイミングで、ファンにとっては衝撃的な発表がありました。33年間スタジアムの場内アナウンスを務めた谷保恵美さんの引退発表です（レギュラーシーズンは10月7日土曜日で終了）。

プロ野球 ロッテ場内アナウンス 谷保恵美さん 今季で引退（NHK WEB）
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230927/k10014208241000.html

33年間といえば、92年のロッテの千葉移転の前、川崎球場時代からそのキャリアは始まっていたことになります。まさに、ロッテの象徴的な存在でした。

しかし、残念ながら、谷保さんによる「千葉ロッテマリーンズ優勝でございます」のアナウンスを聞くことは遂に叶いませんでした（※）。

※千葉ロッテマリーンズは、2005年にプレーオフ優勝（パ・リーグ優勝）、同年日本シリーズ優勝、2010年に史上最大の下克上で３位からクライマックスシリーズ、日本シリーズを優勝していますが、いずれも敵地（福岡ドーム２回、甲子園１回、ナゴヤドーム１回）だったため、マリンスタジアムでの優勝は千葉移転後の31年間一度もありません。

しかし、物語はここで終わりませんでした。

そこから選手たちが踏ん張り、2位通過を果たしたのです。クライマックス・シリーズの1stステージは、2位の本拠地球場で開催されます。つまり、ホームでのクライマックスシリーズ開催決定で、谷保さんの引退も延期となりました。

谷保さんの場内アナウンスといえば、長音や最後の音を伸ばす特徴的なアナウンス、特に現２軍監督のサブロー（大村三郎）選手の

「サブローーーーーーー」

が有名ですが、個人的には堀幸一選手のアナウンス（とその後スタンドの熱烈な堀幸一ファンによる

「こーーーいちーーー」

の一連の流れ）が好きでした。

そんな、もう聞けないと思っていた谷保さんのアナウンスを、あらためて聞くことができる、クライマックスシリーズ1stステージが、10月14日土曜日から始まります。

首位オリックス・バファローズとのシーズンのゲーム差、戦力を踏まえると可能性はとても僅かですが、日本シリーズで「千葉ロッテマリーンズ優勝でございます」のアナウンスを聞くチャンスも残されています。

（チケット争奪戦も厳しそうなので）テレビの前で精一杯応援したいと思います。

そんなこんなで、最後に、若干強引ですが商標登録のお話を。
「ＣｌｉｍａｘＳｅｒｉｅｓ＼クライマックスシリーズ」は、日本野球機構によって商標登録されています（登録第5051702号）。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/TR/JP-2006-102147/57BBA172DFA5F126F829ACAA1D2762F1541244131CB5DD951B100A66BF3C0EFB/40/ja

一方で、各チームがクライマックスシリーズ進出するまでのカウントに使われる用語「クリンチナンバー」（リーグ優勝における「マジックナンバー」に相当するもの）」については、報道機関の共同通信社が「クライマックスシリーズクリンチナンバー」として、商標登録を受けています（登録第6164012号）。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/TR/JP-2018-095853/E37D3922CB2D17D8E8B212849650D22FB3C54194D1DD74D2B9D5138BC076A8E7/40/ja

やはり、商標権は持つべき人（法人）が保有しておくことが重要ですね。

 

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