ONION商標・弁理士の小野尾です。

僕は趣味でラーメンの食べ歩きをするほどのラーメン好き。うっかりすると、3食ラーメンなんてことにもなりかねない(…それで体型が維持できれば、ラーメン評論家でもやれるかもしれませんが、そこは普通に大柄になっています…)ので、ささやかな自主規制として、「ラーメンは週に一回」と決めています。そのマイルールのせいで、食欲とは裏腹に、「今週はもうお店に入れないな~」ということも。

そんなときのマイルール回避方法は、カップ麺を食べるということ(「店のラーメンとカップ麺を別カウントって、意味あるの?」という所員のツッコミは無視)。コンビニに入り、カップ麺コーナーを見てみますと、定番商品に加えて名店とのコラボ商品がたくさんあり、名店の疑似体験、いや名店で食べるラーメンとも別種の多幸感を味わうことができます。

さて、前振りが長くなりましたが、こうしたコンビニでも見かける「ラーメンの名店の商標」が、果たしてどのように取得されているのか気になります。

 ここで、商標登録のキホン的なお話ですが、商標を登録するにあたり、その商標をどんな商品・どんなサービスに(目印として)使用するのかを予め指定しなければなりません。これを「指定商品」または「指定役務( サービスのことです)」と呼んでいます。

参考)指定商品・役務の45区分一覧
https://onion-tmip.net/assets/dl/kubun.pdf

そして、ラーメン店の業務(役務)は、「飲食物の提供」として第43類に属しています。

当然、セブンイレブン(登録第1473677号他)とのコラボ商品によくお世話になっている「蒙古タンメン中本」(登録第4658435号/2003年に登録)は、この範囲で取得されています。

一方で、このようなコンビニで売られているカップ麺という”商品”はこの範囲でカバーできません。「カップ入りの即席めん」として第30類の区分を指定する必要があります。前述の「蒙古タンメン中本」は、当該範囲について、第43類の取得から約7年後の2010年に登録を受けていらっしゃいました(登録第5334589号)。このようなコラボにあたり、追加的に取得したのかなと推察されます。

では、このようなコラボ・商品化の予定がないなら、名店の商標登録は第43類の範囲だけでもひとまずは大丈夫?・・・ということはないでしょう。東京のラーメン屋さんを年間表彰する「TRY TOKYO RAMEN OF THE YEAR(登録第5462510号他)」等の影響もあり、最近は、開店から1、2年くらいでコラボカップ麺がコンビニなどで並ぶお店も出てきています。例えば、錦糸町にある真鯛ラーメン「麺魚」(登録第5867805号)はカップ麺が出るのが結構早かったなぁという印象があります(最初から第30類も取得されていました)。

このように、最近は、(ラーメン店として評判になってから、カップ麺発売までの)商品化のサイクルがとても早いので、ネーミング段階で第43類「飲食物の提供」のみならず、第30類の範囲も既に登録商標がないかどうかチェックしておき、できれば当該範囲も含め商標権を取得しておくことが非常に重要になっているように思います。

ところで、平成3年の法改正で、サービスマーク制度、いわゆる「役務」の目印として使用する商標の登録が認められるようになる以前(つまり「飲食物の提供」というような指定が認められなかった時代)は、どのように商標登録していたのでしょう。博多とんこつラーメンで有名な「一風堂」の場合は、「第30類 穀物の加工品」という商品等について、1986年出願、1988年登録(登録第2085898号)を受けていました。もっとも、サービスマーク制度導入後には、「飲食物の提供(当時は第42類)」についても1993年に出願、1997年に登録(登録第3346354号)を受けていらっしゃいます。このような取得状況を見てみますと、法改正にもきちんと対応することで、現在のブランドが築かれているんだなと、味とは違う観点からも感銘をうけたりもします。

最後に。最近はカップ以外に、お弁当コーナーの冷やし麺にも名店コラボの商品が出ています

(写真は、「中華蕎麦 とみ田(登録第5462324号)」「麺屋一燈(登録第5537793号)」の冷やし麺)。

カップ麺よりもお弁当コーナーの麺の方が、店主の顔が全面に出ているものを多く見かける気がします。これは、カップよりも生麺の方がお店に近くなりますし、スーパーのお野菜とかで見かける「私たちが作っています」的な効果を期待してのものでしょうかね。ぼくのマイルールも、「名店で食べるラーメン」「カップ麺」に続き、「お弁当コーナーの麺」も別枠にしようかな(苦笑)。

 

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