最近、「商標法違反」という言葉をニュースで目にすることが多い気がします。

金地金の刻印偽造、5人逮捕 商標法違反で全国初 千葉県警
https://news.yahoo.co.jp/articles/be11aa9666e585a33cf05874a4ac899535cdbd30

偽ブランド品を販売目的で所持 男2人逮捕
http://www.mro.co.jp/news/detail.php?cd=24670388

また、ニュースの見出しにはありませんが、こちらも「商標法違反」で逮捕の事例です。
https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=664260&comment_sub_id=0&category_id=256

商標法違反と、商標「権侵害」ってどう違うのでしょう?

商標を登録すると、商標権を取得できるというのはご存じだと思います。商標権者でもなければ、商標権者から適切なライセンスを受けているわけでもない「第三者」が、その登録商標か、またはそれに類似する商標を、(出願時に指定した)指定商品・役務の範囲か、それに類似する範囲で使用すると「商標権侵害」となります。

商標権侵害をされてしまった商標権者は、当然不利益を被りますので、「権利行使」をします。具体的には、第三者の使用の差止を請求したり、損害が発生していれば損害賠償請求も可能です。ただ、これらはあくまで「当事者同士」の話(民事)ですね。

しかし、商標法では、こうした「商標権侵害」の場合、刑事罰も定めているのです。

(侵害の罪)
第七十八条 商標権(中略)を侵害した者(中略)は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

という「商標権侵害」罪の規定が存在するのです。

つまり、商標権侵害は「商標法違反」であり、罰せられることがあるということですね。

「ことがある」と書いたのは、上述のような商標法の罰則規定は、実質的な意味で刑法の一部なので、「故意」で商標権侵害をおこなったときに対象となります。冒頭で挙げたニュースリンクの事例などは、故意に行ったものなのでしょう。

もうひとつ、注意すべきは、商標権侵害罪は「非親告罪」、即ち「告訴がなくても起訴できる」である点。つまり、商標権者が訴えなくても、刑事について裁判にかけられることがありうるということですね。

また、商標法では、商標権侵害の他にも、いくつかの「罪」を規定しています。

詐欺行為罪、虚偽表示の罪、偽証罪、秘密保持命令違反の罪などを定めています。特に気を付けてほしいのが、

(虚偽表示の罪)
第八十条 第七十四条の規定に違反した者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。

商標法74条には(虚偽表示の禁止)が定められているわけですが、たとえば
「商標登録を受けていないのに、Ⓡマーク等を付してあたかも登録商標であるかのように表示する」のは、虚偽表示の罪に問われうるということになります。

商標登録出願もしていない商標に、Ⓡをつけるというのは言語道断ですが、登録商標ではあるものの、指定商品等ではない範囲で使用する場合にⓇをつけてしまう、というのも虚偽表示になってしまいますから、注意が必要です。

商標権侵害で逮捕、などということにならないためにも、商標の使用は正しく行いましょう。「これって違反になる?」というような疑問は、お気軽にONION商標までご相談ください。