ONION商標・弁理士の山中です。

はじめに断っておきますが、この連載は、まず弊所弁理士がつぶやきたいテーマありきで、そのテーマは日常の、どうでもいい(でもつぶやきたい、つぶやかずにはいられない?)ものであることがほとんどです。一応、弁理士らしくそこに、知財の話をからませようと努力するわけですが、だいたい取って付けたようなものになっているのは、はい、私達の筆力の限界です(苦笑)。

で、今回のテーマですが、YouTuberです。いつの間にか子供達のなりたい職業上位に「ユーチューバー」とか「ネット配信者」という名称で登場するようになっていましたが、今や子供向けだけではなく、大人向けのYouTuberもずいぶん増えてきました。

自分のアカウントには、野球系YouTuberが多く上位に表示されてきます。きっかけは、このジャンルのパイオニアともいえる、高木豊さんのそれですね。

「BASEBALL CHANNEL by 高木豊」
https://www.youtube.com/channel/UCgr5CkgytiVfdnk4C0M42nQ

自分が横浜DeNAベイスターズ、というよりは横浜大洋ホエールズのファンになった年に入団された高木さん。ずっと憧れの選手でしたし、たまたまお会いしてお話を伺う機会もあったので特に親近感があるのですが、球界裏話から幅広い球界人脈を生かした大物ゲスト(原辰徳監督とか!)など、飽きさせませんね。

あとはお笑い系YouTuberも増えましたね。キングコングの梶原さん(カジサック)や、最近だと、とんねるずの石橋貴明さんなど、既に人気・実力のある芸人さんが、より自由に活動することで人気を得ているケースがありますが、多作な芸人さんのネタ発表の場として、あるいは従来の芸能活動以外の収入減としてなど、さまざまな理由で開設されているようです。

自分はつい、鬼越トマホークのそれを見てしまいますね。
「鬼越トマホーク喧嘩チャンネル」
https://www.youtube.com/channel/UCr7XbI_K1IPPk4ZrVbZlMDw

ところで、(いきなり、無理やり商標の話にもっていきますが、)
YouTubeのチャンネル(アカウント)を開設するのに、商標登録は必要なのでしょうか?

例えば、アカウント名などを登録する必要はないと思います。他のSNSもそうですが、アカウント名が、販売する商品や提供するサービス(役務)の、目印たる名称になっているわけではありませんからね。

ただ、(これは音楽アーティストなどと一緒で)アーティスト名を付して、マーチャンダイジングなども展開するような人気YouTuberであれば、そのマーチャンダイジングの商品の範囲で登録しておく価値はあると思います。

たとえば、「人気ユーチューバーランキング」などで常に上位にランクインする、YouTuber集団「フィッシャーズ(Fisher’s)」だと、所属している事務所が権利者として、いくつか商標登録がなされています。

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/TR/JP-2018-109422/A880D582F21180795FF69C6E26C7A84F49CCC665B3AEE08DA49E33DF4C07EAA6/40/ja

ちなみに、著名な芸名等は、その本人(または本人から承諾を受けたもの)しか商標登録できないという規定(商標法4条1項8号)がありますので、商標登録していないからといって他の誰かに登録されてしまう、という心配はないのですが、「著名」になる前に他者に登録されてしまうこともありますし、他者の無断使用を止めることも困難です。また、商標登録して商標権を得ないと、その芸名に積み重なっているブランド力を、自身の無形資産とすることも難しいのです。

また、芸名(YouTuberとしての活動名)でなくても、その活動における「肩書き」を考えて、それを独占的に使用したいなら、商標登録をしておくべきでしょう。その肩書きが「特定のサービスを提供にあたり、目印たる名称になっている」ことがあるからですね。

例としては、英会話に関連した楽しい動画で人気の「CHIKA」さんが、
https://www.youtube.com/user/cyoshida1231/featured

自身の肩書「バイリンガール」という名称を、商標登録されています。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/TR/JP-2014-107473/3247867288943ABA19C60132CAC71FB25002CDEA6B18EFEFCF2A528BCB867461/40/ja

さて、商標の話を少しからめられたのでホッとして(苦笑)、
また純粋にYouTuberの話に。お笑い芸人さんが多くチャンネルを開設していると言いましたが、必ずしも純粋にお笑いネタをやっているだけでなく、ちょっと目線を変えたコンテンツを配信している方もいますね。ヒロシさんの「焚火」「キャンプ」系動画なども有名ですが、こちらなどはもう「教養」の世界とでもいいましょうか。

「中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY」
https://www.youtube.com/channel/UCFo4kqllbcQ4nV83WCyraiw

自分が学生の頃は、人気の予備校講師、という存在が多数いましたが(※今でも林修さんのような例外はいらっしゃいますけど)、それに代わるような存在かもしれませんね、しかも受験生相手だけのコンテンツではないですし。

ちなみに「タメになる」と見ていた妻に、「一応、おれも同じ大学出てるんだけど」と言ったら、「は?」と返されて終わりました。そうです、そういうことじゃないんです。わかりやすく、面白く、伝える力。これは学歴などでは図れない才能ですね(もちろん、ご準備もめちゃくちゃされていると思います)。