ONION商標・弁理士の山中です。

元暴走族の弁護士が、個性的な生徒たちを東大合格へ導くというマンガをベースにしたテレビドラマ『ドラゴン桜』が、16年前のシリーズを超える視聴率を、最終回で記録したそうです。

「ドラゴン桜」最終回 大幅増で20・4% 番組最高で有終の美!今年の全ドラマ1位 前作最終回超えも(スポニチ)
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2021/06/28/kiji/20210628s00041000283000c.html

自分も、1stシーズンほど熱心にではありませんが、最後の数回は視聴することができました。「半沢直樹」的?演出は好みも分かれたようですが、さすがの人気でしたね。

皆さんも、「出願」とか「願書」という言葉を聞いたら、商標登録のそれよりも、ふつうは学校の「入試」「受験」を思い出すのではないでしょうか。かくいう自分も、(東大を受験したことはありませんが)、高校入試に始まって、大学入試、会社の採用試験、そしていくつかの資格試験と、結構な数の受験を経験してきました。

その中で、「最も緊張した試験は?」と聞かれたら、間違いなく「弁理士試験」、それも最終的に合格した年の3次試験と答えると思います。

弁理士試験は、短答式試験(いわゆる1次)、論文試験(いわゆる2次。特許・実用新案法、意匠法、商標法の「必須科目」と、さまざまなジャンルからの「選択科目」があります)、そして最終関門として、口述試験(いわゆる3次)から成ります。

1次~3次のどこかが最も難しいかは、個人的な得意不得意や、その時代時代の制度や合格率によっても異なるのですが、3次試験でいうと、ここ数年の突破率は98%ぐらい。その昔も、2次試験が最難関で、そこを突破すれば3次試験はまず大丈夫という時代があったようです。自分も、試験勉強を始めた頃は、「要は、ほぼ内定が決まった会社の、最終役員面接みたいなもんでしょ?」と安易に考えていました。

しかし、いざ自分がそのステージにたどり着いたとき、3次試験はだいぶ様相が変わっていたのです。

具体的には2012年なのですが、この頃は2次試験まで突破した受験生が多くなっていた(※1次、2次試験は一度合格すると、そのあと2回は免除されます)からか、3次試験の合格率が70%を切っていたのです。お飾り的な”面接”だと思っていた試験で、そんなに落ちるとは!もし、ここで失敗したら、試験はまた1年後です。

自分はそのとき、会社も辞めて、退路を断っていました(要は無職です)。年齢も40歳を超えていましたし、ここまできてのプラス1年は、どうしても避けなければなりませんでした。

考えてみると、それまでの入試や採用試験は、(第一希望はあったものの)「どうしてもココに入りたい!」という強い意志を持たずにやってきました。どこの学校・会社にだっていい部分があるし、いい出会いもあるだろうし、そこから始まる人生がどんなものになるか、ベストを尽くしたあとは「運任せ」を楽しんでいるようなところがあったのです。

一方、弁理士試験の場合、合格して、弁理士資格を得ない限り、弁理士としてのキャリアをスタートすることはできません。この当たり前の現実に、それまでの「受験」では感じたことの内容なプレッシャーを感じながら、勉強を続けました。

3次試験は、ホテルのワンフロアーを貸し切り、待機部屋から自分の順番になったら、「特許・実用新案」、「意匠」、「商標」のそれぞれの試験官のいる部屋に進んでいきます。それぞれの試験は10分程度なのですが、質問には、法律の条文等に沿って正確に答えなければなりません。用意されている質問を時間内に終えられなければ「✖」。3科目中2科目✖となれば、不合格です。

結果としては、3科目ともスムーズに終わったわけですが、40歳を過ぎて「えづき」そうになるほど緊張することがあるのか!と思ったものです。また、弁理士の場合、多くの受験生が働きながらトライしているので(※自分も1次試験まではそうでした)、もし自分も会社勤めのまま、3次試験の前が繁忙期だったりしたら、絶対に落ちていただろうなと、冷や汗と脱力感に包まれながら帰宅したのが、昨日のことのように思い出されます。

さて、私は運よく弁理士資格を得ることができましたが、確かに弁理士業を行ってよいというお墨付きは得たものの、仕事がいただけるとか、お客様に満足していただくレベルの仕事ができるとかいうのは、また次の次元の話。受験突破後のステージでこそできる勉強、受験では知ることのできない学問の勉強は、日々続いていくのだということを実感しています。

ただ、このことって、大学受験も同じですかね…合格・入学後、遊び惚けてしまった自分は、ずいぶん遠回りしてやっと思い知った次第です(苦笑)。

 

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