ONION商標・弁理士の山中です。

最初に断っておきますが、今回はかなり「つぶやき度」高め、弁理士に期待される知財情報度はとても低いかなと(苦笑)。その点、ご理解いただけましたらぜひおつきあいください。

「CD店の閉店」とか、「CDレンタルの廃止」と言ったニュースは、今に始まったことではないですし、そもそもこのコラムの第一回もこんな内容でした。

【ONION商標・弁理士のつぶやき(ときに長め)】英HMV身売り報道に思うこと
https://onion-tmip.net/update/?p=144

しかし、それでも、自分がよく通ったお店がなくなる、というニュースには、せつない気持ちにならざるを得ません。最近も…

◎ヨドバシAkibaビル7階のタワーレコード秋葉原店、1/3閉店(Musicman.net)https://www.musicman.co.jp/business/519885

こちらの店舗は2005年開店ということで、自分が若い頃から通っていたというわけではないのですが、レコード会社時代によく寄らせていただいたお店でした。自分の担当作品を扱っていただいただけでなく、こちらで見つけた新しいアーティストも多くあったと記憶しています。「アキバなのに渋谷系」なんて面白いコンセプトでのディスプレイも多かったな(なお、今回は、ビル同階の何店舗かも閉店するようなので、ビル側のご都合での閉店なのかもしれません)。

ただ、ふと冷静になると、こういう報に接し、センチメンタル(※エモい、ってのとはちょっと違うな)な気持ちになる資格が、自分にあるのか、と自問自答する自分もいます。

なぜかといえば、

最近は、CD店でCDを全然買っていない!

からです。自分のように洋楽ファンで、しかも「デラックス・エディション」的なパッケージにもあまり興味がない人間にとって、月々1,000円前後で利用できる「音楽ストリーミング・サービス」(”サブスク”といったほうが通じる人も多いか)で、十分満足できてしまうからです。たまにカタログ作品で「あれ、あの曲ないの?」ということもありますが、そっちのほうが稀ですし、それこそ洋楽の場合、新譜もほぼ提供されています(さらに、邦楽もだいぶストリーミング解禁されるようになってきましたしね)。

もっとも、全くCDを買っていない、というわけではないんです。もともと、いろんな曲の音源が欲しい、でもお金はそんなにもっていない、という中学生時代に出会った、夢のようなレコード…それが「コンピレーション」といわれる複数のアーティスト(various artists)のヒット曲を編集したもの。その最高峰ともいえるのが、イギリスで83年から続くブランド

NOW That’s What I Call Music
https://nowmusic.com/

については、輸入盤を未だに購入を続けています(最新作はなんとVol.113!)。

(ちなみに、『NOW』は日本でも商標登録されています)

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/TR/JP-2001-078021/9FEF1B52C8AAA5C5D8F147D9D9595577349E4C907EC3E62196EA8A1902D2101A/40/ja

しかし、その購入ルートも、どうしても通信販売が多くなっているんですね。

そんな「CD店がなくなったら悲しむ一方で、実はCD市場衰退傾向に加担してしまっている」という矛盾を抱えた自分が、さらに矛盾に気付かされる出来事がありました。

話題のTVドラマ
『silent』(フジテレビ系。明日12/22が最終回だそうですね)

https://www.fujitv.co.jp/silent/

を、たまたま見ていたとき、あるシーンでのセリフです…

主演の川口春奈さんが、タワーレコード(渋谷店)で働いているという設定もエモい(※、うん、こちらはこの表現で正しいだろう)んですが、

先日、たまたま視聴した回で、彼女が演ずる紬(つむぎ)の、「タワレコで働くようになって、CDに囲まれているのが好きなことがわかった」という趣旨のセリフがあったんですね。

こうしたセリフを与えてくれた脚本家さんにも感謝ですし、このセリフに共感する若い視聴者さんたちがいらっしゃったらそれも嬉しいんですが、

かといって「共感する!」なんておこがましくて言えないですよ(だって、26歳設定の役のセリフですから)。ただ、それでもですね、

このセリフで表現された感情は、「ストリーミングでしか音楽を聞いていないくせに、集めたCDを処分する気になれない」という自分の矛盾を、肯定してくれるように感じたのです。

このCDラックx2、スライドすると裏側にも収納できるので、全部で6,000枚ぐらいはあるのかな(それでも、引越しする際に、ラック1台分は処分したんですが)。

アルファベット順等にはしているものの、コンピレーションが多いため、どの曲がどのCDに入っているのか、自分はどの曲を所有していて、所有していないのかも把握できていません。だから結局、持っているCDだとしても、その作品をストリーミングで探して聴いてしまうんですよね。

では、だからといって、これ以上処分する気になれるかというと、なれません。そうです、「CDに囲まれてるのが好き」なんです。いや、もっといえば、「どこで、どうやって買ったか」まで覚えているような、自分のアルバムの1ページのような作品もあるわけですよ。

今後、この状況が維持できるかどうかは、まだ幼い娘が、どう成長していくかですね。紬ちゃんのような感性を持って成長してくれたら…あ、そういえば先日、

「わかってるとおもうけどさぁ、私が大きくなったら、このCD片付けてもらうからね」

とか言われたんだった!

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