こんにちは。ONION商標・弁理士の山中です。
時が過ぎるのは早いですねぇ。もうこの話題の季節ですよ。
2026年『新語・流行語大賞』ノミネート語30を一挙解説 「ドパガキ」「フレネミー」「NISA貧乏」「ホビ垢」「スマホ農場」など意味や背景を説明できる?(オリコンニュース)
https://www.oricon.co.jp/news/2490887/full/
「現代用語の基礎知識」選 T&D保険グループ 新語・流行語大賞 – 公式サイト
https://www.jiyu.co.jp/singo/
いや、正直、「できない」っす(苦笑)。ただ、最近のノミネートは、本当の流行語というより、その年の世相や、話題となった事象を説明する「キーワード」的な”語”が並んでいるので、あとからその意味を知るだけでも、勉強になりますね。一方、
流行語を題材に、「商標(登録)」のキホンを説明する
のなら、日頃「商標を専門」とする弁理士として、なんとかイケそうです。弊所の過去の記事も引用しながら、ざっくりとではありますが、説明していきましょう。
【企業名は、商標登録しておくのが原則】
商標は、商品やサービス(役務)の”目印(ブランド)”として使うものですが、こうした商品等を提供する「企業名」が、”目印”として機能することは多いですよね。
その観点だと、ノミネート中、こちらの企業名は当然、商標登録がされています。
登録6233318号「キオクシア」(キオクシア株式会社)
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2018-140919/40/ja
(※同社は他にも「Kioxia」など複数の商標登録をされています)。
【本当はコワイ商標の話】商標登録はしないまでも「商標調査」はしておいたほうがいい業種とは?
http://onion-tmip.net/update/?p=2718
【商品名が流行したら、「使用範囲」と「普通名称化」に注意】
当然、こちらの大ヒット商品の名称も、商標登録がされています。
登録6957426号「§BONBON DROP\ボンボンドロップ」(株式会社クーリア。第14類、16類を指定)
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2024-123894/40/ja
そして、流行すれば、想定していた商品=商標登録で指定していた商品「以外」にこの名称(商標)を使用することになっていくでしょう。その場合は、全く同じ商標でも、新たに使用する商品等の範囲で、商標登録をすることが必要になってきます。
登録6977450号「§BONBON DROP\ボンボンドロップ」(株式会社クーリア。第26類を指定)
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2025-016727/40/ja
(※他にも同社は複数の出願・登録をされています)
(参考)https://onion-tmip.net/assets/dl/kubun.pdf
また、せっかく商標登録をしても、あまりにその名称が有名になってしまうと「普通名称化」にも注意が必要です。
【本当はコワイ商標の話】 「普通名称化」~せっかくの登録商標が効力のないものに?
http://onion-tmip.net/update/?p=419
ぷっくりしたシールを全部「ボンボンドロップ」と呼ばれるようになってしまうと、普通名称化してしまいますので、そうならないよう、同社のシールだけが「ボンボンドロップ」と呼ぶことができる点を、周知徹底していく必要があります。
【商標の”目印”になる力=識別力は、商品・役務との関係次第】
「スクイーズ」は、さわるとプニプニとして気持ちいい「玩具」の名称としては、普通名称になったので、商標の”目印”になる力=識別力が認められない(商標法3条1項各号の拒絶理由該当)として、誰も商標登録ができないと思いますが、
それ以外の商品・サービスとの関係でいえば、識別力が認められ、商標登録される可能性は十分あります。
【本当はコワイ商標の話】「記述的商標かも?」登録できるか際どい文字の商標登録に、あえて挑戦する意義
http://onion-tmip.net/update/?p=3076
また、玩具の「スクイーズ」が流行する前から登録されている、「玩具と類似しない」商品等の範囲で登録が認められている、以下の様な登録商標が、普通名称化したことにはならないですよね。
登録4085831号「スクイ-ズ」(※ロゴタイプ)(第33類「日本酒」等)
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-1988-072334/40/ja
登録5119130号「SQUEEZE」(第30類「菓子及びパン」等)
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2007-094624/40/ja
登録5441570号「SQUEEZE」(第9類「ヘッドホン」等)
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2011-022605/40/ja
登録6701502号「SQUEEZE」(第28類「釣り具」)
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2022-144314/40/ja
【アーティスト名の商標登録は、今や必須です】
弊所ではずっと、アーティスト名の商標登録の必要性を訴えてきています。
【本当はコワイ商標の話】音楽アーティストが、商標登録をすべき「これだけの理由」
http://onion-tmip.net/update/?p=1920
IP時代・グローバル時代のアーティスト/バンドのネーミングで気を付けるべきこと<後編>
http://onion-tmip.net/update/?p=2757
ね、わかっているアーティスト(とそのマネージメント)は、ちゃんと商標登録しているんですよ。
登録7086676号「モナキ\monaki」(株式会社G-STAR.PRO)
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2025-130799/40/ja
(※他にも同社は複数の出願をされています)
【書籍や楽曲のタイトルは、商標登録不要なんですが…ときに必要に】
一方、「夜の踊り子」とか、「好きすぎて滅!」といった曲・CD等のタイトルや、書籍のタイトルなどは、商標登録は不要です。こうした「題号」というのは、商品についていたとしても、商標としては機能しないんです。むしろ品質(中身)を説明する言葉なんですね。
【知財キホンのキ】「誰かに商標登録されたら、もうその言葉は使えなくなっちゃうの?」という誤解。
http://onion-tmip.net/update/?p=4117
ただ、こうしたタイトルも、もし「グッズ(物販、マーチャンダイジング)」の”目印”になるような使われ方をしているのだったら、グッズ各商品の範囲で商標登録をしたほうがいいですね。「ちいかわ」が、さまざまなグッズの範囲で商標登録しているのと、同じ考えです。
登録6462303号「ちいかわ」(株式会社ナガノ)
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2020-096309/40/ja
(※他にも同社は複数の登録をされています)
【著名人の名前・ニックネームは、原則「本人」しか商標登録できない】
「りくりゅう」のような流行語を、他人より先に商標登録しようとしても、登録は認められません。なぜなら、明らかにスケート選手であるあのお二人の、著名な略称ですよね。そのような場合、原則ご本人にしか登録が認められないのです。
(以下の記事は、見出しが誤解を与えるかもしれませんが、なぜそうなのかを解説しています)。
【知財キホンのキ】2024年4月法改正施行!「氏名」の商標登録がしやすくなります
http://onion-tmip.net/update/?p=1860
幸い、そのお二人が出願をされているので、このまま無事商標登録に至ることでしょう。
商願2026-022756「りくりゅう」
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2026-022756/40/ja
(※他にもお二人の名義で複数の出願をされています)
ここで、「他の人に商標登録される心配がないなら、わざわざ商標登録しなくてもイイじゃん」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、商標登録(と、それによって得られる商標権)の意義を正しく理解すると、「やっぱり登録すべき」と思っていただけると思います。
【知財キホンのキ】「登録」という言葉が誤解を与えがち!? 商標登録は、営業許可や事業免許でもなく…「知的財産権」を取得する作業です。
https://onion-tmip.net/update/?p=1632
【未来の「流行語」を目指して、商標登録を】
商標登録は、早い者勝ちが大原則です。しかしながら、仮に「流行語」がまだ商標登録されていなかったとしても、その流行に全く関わっていない第三者が登録しようとしても、何らかの「拒絶理由」に該当することがほとんどと思われます。
【知財キホンのキ】商標登録出願が「拒絶」されるのって、どんなとき?
http://onion-tmip.net/update/?p=1968
それよりも、ご自身の屋号や社名、商品・サービス名を「大ヒットさせて、それこそ『流行語大賞』にノミネートされる」未来をイメージしながら、商標登録をすることをぜひご提案いたします。ときには「キャッチフレーズ」のように見えるものでも、商標登録が認められるケースもありますよ。
【本当はコワイ商標の話】「キャッチフレーズ」って、結局、商標登録できるの?できないの?(何のためにするの?)
http://onion-tmip.net/update/?p=1181
具体的なご質問は、ぜひONION商標の弁理士まで、お気軽にご相談ください!
▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
好評です! ONION商標の新サービス
ロゴ作成+商標登録 =「ロゴトアール®」
https://logoto-r.com/
ロゴ制作から商標登録完了まで、弁理士が一括サポート。
いいロゴに®もつけましょう!
▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲





