ONION商標・弁理士の山中です。

4月から、毎週水曜22時、楽しみにしてきたドラマが、今夜(6月14日)最終回を迎えます。

日本テレビ系『それってパクリじゃないですか?』(通称「それパク」)

https://www.ntv.co.jp/sorepaku/

スタート前にも、期待を寄せて以下の投稿をさせていただいたのですが、

「あらためて『弁理士』という仕事を説明してみる〜ドラマ『それってパクリじゃないですか?』によせて」
https://onion-tmip.net/update/?p=1202

まず、「弁理士」が登場するドラマ、というのが、ほぼ前例がなく、それだけでも我々としてはありがたかったのですが、その弁理士役を、ジャニーズWESTとして人気アイドルであるだけでなく、俳優としても定評のある、重岡大毅さんが演じてくれるということで、毎週楽しみに(ときにはTwitterでつぶやきながら)視聴してきました。

重岡さん演じる北原と、これまた演技力には定評のある芳根京子さん演じる、新米知財部員・亜季が、仕事でぶつかり合いながら、知財の本質をお互い確かめていく様(、併せて、少しずつ二人が距離を縮めていく様)が、毎週楽しみだったのですが、

テーマとしては、特許権(発明)、著作権だけでなく、商標権に関するエピソードもありました。亜季の友人である、ゆみ(福地桃子さん)が、カフェで働きながら立ち上げた、ハンドメイドのブランドふてぶてリリイが、パクられ、全く知らない第三者によって、商標登録されてしまったのです。
(※「ふてぶてリリィ」は、こちらの公式グッズ販売でご確認いただけます。なかなかかわいいですよね。 https://www.ntv.co.jp/sorepaku/articles/3471jp97vo9wqfjc3tgr.html )

ちなみに、こうしたケースは実際に起こりうることで、弊所でも過去に記事にしていますが…

【本当はコワイ商標の話】知らない間に、自分の商標が他人に出願されてる?厄介な「剽窃的な出願」
https://onion-tmip.net/update/?p=522

明らかな剽窃であっても、先に出願したものが優先という「早い者勝ち」の原則の前で、本来のブランド創作者・使用者が、商標権を取り戻すことは、大変な時間と労力を(、そしてお金も)要します。

そして、第9話で、その結論が明らかになりました。

ドラマでのゆみは、弁理士北原の協力で、なんとか「ふてぶてリリィ」の商標権を取得し、そのブランドに、Ⓡマークを付すことができたのです。

【知財キホンのキ】(R)マークとTMマークの違いと、その活用法
http://onion-tmip.net/update/?p=191

しかし、無事、商標権を取得したあとのゆみのセリフです:

「このⓇのマークってさ、いままで気にもしなかったけど、この小さな1文字があるかないかでは、ほんとに大きな違いがあるんだって、知ったよ」

このセリフを、地上波のドラマで聞くことができて、弁理士としては思わずグッと来てしまいましたね。

弊所では、「街で見つけた登録商標」「街で見つけた登録商標」として、世の中の「Ⓡ」がついた素敵な商標をご紹介しているのですが(ぜひフォローお願いします!)、

https://www.instagram.com/oniontmip/

ドラマのゆみや亜季だけでなく、このドラマの視聴者のみなさんも、そのような想いでⓇに気づき、またご自身の商品やサービスに”目印”としてつかっている文字やマークがあれば、すみやかに商標登録出願というアクションを起こしてくださったらな、と願わずにいられません。

さて、弁理士にとっては、毎回(泣かないにしても)膝を打ちながら視聴すること必至だった「それパク」ですが、ストーリー全体を通じての大きな展開もあり、特に最終回は、

「仲間が、発明に関する重要な営業秘密を、流出させたかも?」

という山場も控えています。

ちなみに、営業秘密を流出させてしまうと、こんなに恐ろしい処罰を受けることにもなるのですね…

【ONION商標・弁理士の眼】営業秘密の持ち出しで逮捕?あらためて「不正競争防止法」と、その刑事罰
https://onion-tmip.net/update/?p=979

さて、亜季と北原の勝利を信じ、仲間がなんとか穏便に救われることを祈りながら、最終回もしっかり見届けたいと思います!

【2023.7.6追記】
結論から言って、「傑作ドラマだった!」と言いたいです。

知財という難しいエピソードを題材にしながらも、わかりやすく、かといって実務から離れすぎるような脚色もなく。1話完結エピソードに、終盤に盛り上がっていく核心エピソードを織り交ぜて…最後は王道コメディ的大団円という完璧さでした。

また、他のキャラクターも全員に意義があり、またそれらを演ずる俳優さんたちも、絶妙な配役でした。

にもかかわらず!視聴率的にはあまり芳しくなかったそうなのです。そう考えれば、続編の可能性は低く、そのキャラクターたちと再開することは困難なのか…と考えるほど、それこそ「パクロス」です。

<今から「それパク」を見るには?>
◎「Hulu」にて全話配信中
https://www.hulu.jp/copy-that

◎Blu-ray & DVD-BOX 2023年11月15日(水)発売
https://www.ntv.co.jp/sorepaku/articles/34719n3zq1mm9enx6p17.html

なお、最終回は、生鑑賞しながら、弊所のTwitterでもいろいろとつぶやかせていただきました。共感をいただいた他の視聴者の皆様から、多くの「いいね」をいただきまして、大変嬉しかったです。あらためて御礼申し上げます。

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